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うちのわんこ ナッチ

2011年10月23日/ リレーエッセイ

ゴールデンレトリバー 推定12才 出会いは11年前・・・

私は出勤途中1台の車とすれ違いました。その車は当時私が勤めていた動物病院の駐車場から出てきた車で、「○○市役所」と書かれた軽トラックでした。その車の荷台の檻の中にいたのが、現在のうちのわんこです。その犬は何の不安もないような顔で、その檻の中に座っていました。まるでドライブを楽しんでいるかのような余裕の表情でした。
(えっ、なに?あの犬どうしたの?)
私は気になって急いで出勤し、院長先生に尋ねました。
 その犬は、その日の朝、近くの小学校で登校してくる子供達の後をついてうろうろしていたらしく、近所の住民に「大きな犬がいる。子供たちが危ない。」と市役所に通報されたようなのです。そしてかけつけた市役所職員さんに捕獲されたとのこと。捕獲と言ってもきっと人なつっこいゴールデンのこと・・・。呼べば尻尾をふりふり近づいてきて捕まえられたのでしょう。そして飼い主さんの心当たりがないかと動物病院へ連れて来ていたようなのです。残念ながら心当たりはなく、飼い主が分からないまま病院を出たところで私の車とすれ違ったようでした。
 「あの犬はこの後どうなるんですか?」私が聞くと、「今日の午後には愛護センターへ連れて行くらしい。飼い主が見つからなければ数日後には処分でしょう。」と先生の答え。「かわいい犬だったよ。若いし健康そうだったし性格も良さそうで・・・。愛護センターへ行くのはかわいそうだよ。あなたが引き取ったらどう?」と先生に言われ「えーっ、急に言われても・・・。でも確かにこの後どうなるのか心配だし・・・。でも・・・。どうしよう・・・。」悩むところですが、考えている時間はありません。「決めた!私が飼います!」とうとう言ってしまったのです。そして市役所には、飼い主が見つかるまでの間、保護するという約束で、愛護センターや警察等にも連絡を入れて、私が飼うことになりました。
 こうして私はまだ会ったこともない犬を、一瞬すれ違っただけの犬を、私の車のバックミラーに小さく写ってそして消えていった犬を、飼うことになったのです。
 その日の午後、市役所から引き取ってきたゴールデンと、やっとのご対面。大きくてふわふわで、私にもすぐなついてくれて、可愛いわんこでした。飼うと決めてからは私の心もわくわくです。
 でも家族に何の相談もせずに決めてしまったので、家に連れて帰るにはちょっと不安がありました。
そして家に連れて帰ると、案の定、母がカンカンに怒ってしまって・・・。そりゃそうです。「迷子の犬
を保護した」と言って連れて来た犬は、25kg近い大きな犬ですよ。びっくりしますよね。怒りますよね。
きっと母のイメージは小型犬だったのかもしれません。
 「こんな大きな犬、世話も大変でしょ!声も大きいし、吠えたら近所迷惑です!!絶対ダメです。返
してきなさい!!!」
 どうしようもなく、翌日また病院へ連れて行き、しばらく預かってもらうことにしました。それでも
なんとか連れて帰る方法はないかと考え、私は強行作戦に出ました。
 数日後の母の留守のタイミングを見はからって、ゴールデンを家へ連れて帰りました。母以外の家族
はみんな受け入れてくれそうだったので、とりあえず家の裏庭でかくして飼うことにしました。犬の居
場所が見える部屋の窓を閉め、カーテンも開けないようにして、幸い、その犬はほとんど吠えない犬だ
ったので、なんとかいけるんじゃないかと・・・。
 そして母が帰ってきても家族みんな何事もなかったようにふつうに過ごしていました。夜になり母が
眠ってから、私は犬の世話やお散歩をするようにしました。
 この生活、意外とうまくいき、母に気づかれずに2~3日が過ぎ・・・。この頃から今度は父が内緒で
犬小屋を作りはじめました。(そんな事をしたらお父さんも私と共犯だってバレてしまうのに・・・)
 そんなこんなで1週間経ったある日、私の留守中に実家に遊びに来ていた事情をよく知らない姉が、
犬を隠している裏庭に一番近い部屋の窓を開けてしまったのです。そしてとうとう母にも犬がいること
を知られてしまいました。さあ、大変!!と思いきや母は私に何も言ってきませんでした。
 そりゃあそうでしょう。1週間もの間、そこに犬がいることに全く気付かなかったのだから何も言えな
かったのでしょう。それとも「そこまでするか・・・」と呆れてしまって何も言わなかったのか・・・。
翌日から私は堂々と犬の世話をし、父は堂々と犬小屋を作っていました。
 あれから11年。うちのわんこは今日も元気に大好きなボールを追いかけて表の庭を走りまわっていま
す。時々私は「この犬はうちに来て幸せなのかな」と考えることがあります。前はどんな所でどんな人
に飼われていたのか・・・。でも犬に聞いても答えてはくれないので、私の方からこう伝えるのです。
「うちに来てくれてありがとう。あなたが居てくれて私は幸せだよ。これからもよろしくね。」と。

  

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のんのん

2010年12月19日/ リレーエッセイ


今は娘2人に囲まれ、てんやわんやの生活ですが、まだ子供もいなかったころ、のんびりとした時間を満喫していた私のところにのんのんはやってきました。タヌキみたいなポメラニアンで、とても毛がフワフワになるとは思えなかった子犬の頃。その後娘が産まれ、動物病院を開院し、慌ただしい賑やかな毎日となりました。7歳になった時、突然網膜が変性して失明する病にかかってしまい、眼が見えなくなってしまいました。社交的で明るかったのんのんの性格も内向的で臆病になってしまいました。でも夜は一緒の布団で寝るし、ご飯はたくさん食べるし、大丈夫と思っていました。その半年後、あっという間に調子を崩し、腎不全に陥ってしまいました。もう長くは生きられないと分かった時、家族であるのんのんとのお別れが近いと分かった時、冷静ではいれませんでした。嘘だと思いたかったし、何とかなるとも思いたかった。
でもその願いが叶わないだろうと一番分かっていたのも私でした。様々な治療を試しながら、それでも弱っていくのんのんを見るのはつらかったです。ある日、悲しさが頂点に達し、思い切り涙がでてきました。大声で泣き、泣き、泣いた後、涙が悲しみを和らげてくれた事を知りました。
その後私は、お別れを恐れるのではなく、精一杯の毎日を過ごすことにしました。その後目標としていた8歳のお誕生日も迎えることができ、8月に天国に旅立ちました。病気になんかならないで、もっとずっと一緒にいたかったけれど。。。のんのんと過ごした8年間はとても幸せでした。きっとのんのんも山下家に来てよかったと思ってくれたはずです。
だから楽しい思い出をたくさん心にしまっていたいと思います。

  

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我が家の愛犬は黒ラブのルーク

2010年08月21日/ リレーエッセイ


我が家の愛犬は、黒ラブのルークです。5歳になる男の子です。悩みは太っているので、痩せさせる事なのですが、なかなか痩せません。フードの量を減らして、その分キャベツの炊いた物と混ぜて、量を増やしたりしているのですが、先日もCOCO病院で測ったら, 41.5キロ!!もうショックで私が痩せそうです。しかし後せめて5キロ何とかしないと・・・
いまは、主人とルークの3人暮らしで、北谷に住んでいます。美浜の競技場周辺の公園や砂辺の宮城海岸などを毎日散歩しています。もしルークを飼っていなかったら散歩やジョギングなど決してしないでしょうから、運動不足から来る肥満・老化の促進などなどを考えると、犬との生活の良さを心から薦めたいと思います。
ルークの前にも犬を飼っていました。7種混合ワクチンや毎月のフィラリア予防欠かさず気を付けていましたが、突然の病死。とても悔いが残りました。もっと早期に発見してやれば良かったのに・・・・・・・
今年の2月、新聞で散歩会のお誘いを見て参加させて頂くことにしました。犬好きの方達とのおしゃべりや沢山のわんちゃんと触れ合えて、とても楽しい時間です。それに動物病院の先生やスタッフの方達に愛犬の元気な状態を見てもらっているので、病気になった時少しでも異常が早く発見できればと願っています。これからのクリスマス会もいまから楽しみです。  

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カナダ生まれで沖縄育ちのジロ

2010年05月13日/ リレーエッセイ


ジロがわが家に来て1年8カ月になります。ジロはカナダのモントリオールで生まれ、生後3カ月頃に、当時カナダに留学していて後に我が家の長男の嫁となる女性が、留学先のモントリオールで購入し、ジロと名付け、飼い主となったミニチュアプードルです。
 嫁は、飼い始めた当初から彼女の帰国までの間の育児ならぬ犬育ての記録を詳細にブログに載せていて、それを帰国するとすぐ私家版の本にまとめました。それを見ると、ジロがわが子のように可愛がられて育てられた生活ぶりがよく分かります。
ジロは、カナダから日本への移動の手続き(予防接種やマイクロチップの埋め込みなど)に時間がかかるため、嫁の帰国に同行できず、約10カ月間カナダ人の友人の手元に預けられていましたが、1昨年(2008年)8月末、カナダから成田へ送られ、二泊のあと、長男夫婦に連れられて沖縄の我が家にやって来ました。それは、それぞれが研究者としての仕事をもつ忙しい長男夫婦(東京在住)のもとよりは、沖縄は天候も温暖で、狭いけどボール遊びが出来る芝生の庭もあって、ジロにとって快適だろうと皆で考えて私たち夫婦が預かることとなったからです。
 当初は、嫁からひと時も離れようとしないジロでしたが、二人が帰京したあとは私になついて片時も離れないようになりました。食事を世話し、散歩や遊びの相手になっていると愛らしい小さな子供が一人いるような気持ちになっています。
 ジロがカナダから来た時は、ドッグフードと水が基本の食事で、バナナやリンゴに牛乳を少し与えられていました。そのような食事の後、ときどき吐いたりしたので、ドッグフードが合わないのではないかと思いました。そんな時、散歩で出会った飼い主さんたちの中に、アレルギーを持ったことのある犬を連れた方がおり、手作りフードで病状を回復させ見違えるほど元気になったという犬にも会いました。ジロにも手作りフードをあげてみたいと思うようになり、主人と一緒に何件かの書店を回り、愛犬のための栄養辞典や獣医さんの編集による手作りフードの本を何冊か買い求め熟読をしました。辞典には、ドッグフードに含まれている栄養成分が身近な食材に置き換えられる一覧表が載っており、それを参考に安心して手作りフードを作ることが出来るようになりました。犬に食べさせてはいけない食材の香辛料、お菓子、消化の悪いものやネギ類、消化管を傷つける物(魚の骨や火を通した鶏の骨)などを与えないように気をつけ、犬と人間が必要とする栄養素の量の違いなどもその辞典を通して学ぶことが出来ました。5大栄養素といわれるたんぱく質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラルそして食物繊維など、バランス良く与えられるように毎回の食事作りに心をくばりました。食材は最低限人間が食べられる新鮮なものを基本とし、肉、魚、豆、卵、乳製品、たくさんの種類の野菜(緑黄色野菜を中心に淡色野菜、根菜、瓜類)など。自宅の小さな菜園でトマト、ピーマン、ナス、小松菜、ホーレン草、モロヘイヤ、セロリ、ブロッコリー、カリフラワー、ハーブ類そしてバナナ、パパイア、グアバ、パッションフルーツなどを無農薬で育てています。(今はさやインゲンが旬です。)
 栄養価の高い雑穀類、パスタやオートミール、イモ類に脂肪も亜麻仁油、ごま、オリーブオイル、エゴマオイルなどを使うようにしています。きのこ類や海藻類、煮干にちりめんじゃこもカルシウム補給のためによく与えています。リンゴ酢はカルシウムの吸収を良くするので少量ですが時々使っています。ジロのおやつはリンゴ、キーウィフルーツ、みかん、ヨーグルトに時々手作りささみジャーキー、鳥レバー、砂肝やサーモンジャーキーなどです。小旅行に出かけるときは、毎食の分冷凍にし、ジロと一緒にCoCo動物病院に預けていますが、ジロは完食しているようです。
昨年6月、手作りフードを始めて7カ月の頃、初めてのドックドックをCoCo動物病院で受けました。山下ちさ先生の診察の結果レントゲンや血液検査も良好で「健康」といっていただきほっとしています。山下先生は3分の1はドッグフードを与えた方が長い目で見たときに栄養バランスが良いと言われました。ジロはドッグフードを食べたあと痒がり吐いてしまうので、もう少し様子を見ながら低アレルゲン食のドッグフードを3分の1はまぜてあげられるにしたいと考えています。今年も6月に2度目のドックドックを受ける予定です。
ジロはボール投げや散歩が大好きです。主人は健康増進をかね朝夕近くを散歩に連れ出してくれています。夕方はほとんど車で5分くらいの残波岬公園に出かけます。ジロは今年2月3歳になりました。とても賢く自己主張も出来、よく食べよく遊びよく眠ります。自分の生活リズムをちゃんと持っています。
ほとんど毎月開催されるCoCo動物病院のドッグサークルには欠かさず参加をしています。山下先生やドッグトレーナーのご主人にスタッフの方たちやたくさんの種類の犬と飼い主さんたちとの交流によって、ジロの社会性を広げる訓練にもなり、私たち飼い主にとって飼育上の情報交換にも役立つと考えています。毎日可愛い姿でボールを追っかけて「もっと投げて」と芝生の上をピョンピョン走り回るジロが、いつまでも健やかでありますようにと願っています。  

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リルちゃん

2010年04月20日/ リレーエッセイ


 犬好きの私は、幼い頃から犬を飼うのが夢でした。しかし、私の母は犬が苦手(幼い頃に犬に追いかけられて・・・)な為、犬を飼うことを許してもらえず、ずっと諦めていました。
ある日、息子と娘がペットショップで黒パグに一目惚れをし、「パグを飼いたい」とその場でお願いしてきました。しかし我が家は動物の飼えない団地住まい・・・諦めるしかないと思いつつも日が経つにつれ、「犬を飼いたい」という気持ちは、子ども達よりも私自身の方が強くなっていきました。そこで、駄目もとで実家の父母に「きちんと面倒を見るので実家で犬を飼いたい」と相談すると、犬の苦手な母が、「定年した父の遊び相手になるのなら」といって賛成してくれました。しかし、犬好きのはずの父は「おまえたちに面倒を見るのは無理」といって猛反対されてしまいました。それでも私は幼い頃からの夢が諦めきれず、父の反対を無視して、ペットショップから黒パグを連れて帰りました。こうして生後2ヶ月の頃、リルは私たち家族のもとにやって来たのです。犬を飼うことに反対していた父でしたが、今では父が一番リルをかわいがり、父の良き遊び相手となっています。唯一つの悩みは、父はリルにいろんな食べ物を与えて喜んでいます。しかしリルは食物アレルギーがある為、食べられる食品が決まっています。父にいくら説明をしても昔考えの父は、「昔の犬は何でも食べていた」といってまったく聞く耳を持ちません。そのためリルはアレルギー体質にもかかわらず、ぷくぷくと太りだし、メタボ犬へと変身してしまいました。そんなリルに甘い父ですが、定年退職後の父は気持ちが不安定で、毎日イライラしていました。リルが来てから性格が穏やかになり、家族に対しても優しく接するようになりました。仕事で忙しい弟と妹は、帰宅すると真っ先にリルの元へ向かい、リルとじゃれ合い癒されています。犬の苦手な母は、リルと接しているうちに、少しずつ犬に対しての恐怖心が消え、リルの頭をなでることもできるようになりました。子ども達は約束どおりリルのお世話を頑張っています。リルを迎え入れたことで、家族の会話も増えました。夕食時の会話はほとんどリルの話しで盛り上がり、今では子ども達よりも大人の方がリルの魅力に魅かれ夢中になっています。
 リルのペチャ顔と憎めない性格に、私たち家族は毎日癒されています。リルがいてくれるだけで家族全員が幸せな気持ちになります。家族の絆を一層深めてくれたリルに感謝です。リル、我が家に来てくれて本当にありがとう。  

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はなちゃん

2009年07月12日/ リレーエッセイ


  はなとの出会いは三年前の梅雨の時期。
 当時小学生の娘が小雨降る中傘をさし、友達の家へ遊びに行くと家を出て、5分程で戻ってきた。近くの畑にあるダンボール箱の中で、小さな犬が箱の隅に頭を押しあてて、前に進もうとキャンキャン鳴いている、多分目が見えないんだ、とのこと。私も一緒にその箱をのぞきに行くと、どろんこまみれの、片手でも十分な程の小さな犬が1匹。
 とりあえずどろを洗ってミルクをあげようと、二人と1匹で家に戻った。洗面器にお湯をため何度か水を入れ替えてもどろがおちきれない。そんなことよりこの小さな赤ちゃん犬は、足腰が弱いらしく、すぐによろけてころんでしまう。目は白っぽくうつろで、お皿にいれたミルクもそれほど飲まない。きっとこの犬は大きな病気をかかえている為に捨てられてしまったんだと思った私は、タウンページで獣医さんを探し、家から一番近いCOCO動物病院に電話をしてみた。状況を説明し、ミルクをあまり飲んでくれないと話すとなんと500円で簡単な健康診断ができるとのこと。小さな赤ちゃん犬に初めて触れた三時間後には、私は人生初の動物病院にいた。

 初めての動物病院で、目からうろこの先生のお話し。
 うまく立てないのは生まれてから1週間から2週間くらいだから。生まれてすぐは目は見えないもの。目の白っぽい膜はもうすぐとれて視力がはっきりしてくる。ミルクはお皿からではなく、哺乳瓶で。それも、牛乳ではお腹をこわすので猫用のミルクを。お母さんの犬がいないのでおしっこを促がしてあげること。その他ウンチの話や予防接種のこと、色々な事をとても優しく丁寧に教えて頂いた。
 初めてのことでわからないことばかりだけれど、不安な時はまたこの動物病院を訪ねればきっと大丈夫だと、とても心強く、ほっとした。

 その後約一週間、反対する主人を娘と二人で説得し、その小さな赤ちゃん犬を飼うことに成功。第一発見者の娘がその犬を‘はな’ と命名。 初めて出会った5月27日を誕生日にしている。今では主人も朝起きると一番にはなを抱っこするのが日課になっている。

 はなに出会った日はいくつかの偶然が重なっている。
 娘とけんかをして怒っていた私は、雨が降っているのにもかかわらず、娘を友達の家へ車で送っていくことをしなかった。もしあの時、車で送っていれば、小さな犬のキャンキャン鳴く声に気づくことはなかったはず。もし出会った犬がちゃんと歩けるくらい成長していて、目が見えているようであれば、私は決して家には連れ帰らなかった。当時私の家の周辺では、何頭か野良犬がいて、楽しそうに歩き回っていたから。そして何より、私は犬のにおいがどうしても苦手だった。

 30も半ばを過ぎ、私の価値観が今更こんなにも変わるなんて、犬が大好きになるなんて、想像もできなかった。もしや私は日々の生活の中で、自分自身が変わることのできるごくごく小さな出来事を、たくさんたくさん気づきもせず、見過ごしているのかもしれない。 
 片手にのる程の小さな赤ちゃん犬が私をこんなにも変えることができたのだから。  

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ダンク

2008年10月14日/ リレーエッセイ



出会いは偶然ではなく必然、出会うべきして出会っていると思っています。ダンクも我が家に飼われてきたのも必然的であったと思う今日この頃です。家を建てたら庭には犬を・・・となんとなく考えていたものの、そのチャンスは山下先生との出会いにあったと思います。犬を飼って相談できる方が近くにいるということが強みになりました。
主人が見るだけと言って気乗りしない私を連れて行ったペットショップ、出掛けたその日に、なんとダンクを見た瞬間この犬!!と決めてしまったのです。甘咬みがひどく、初めての体験で、躾もままならなく、パピー教室からドッグサークルへとお世話になることになりました。ヤンチャ盛りの1年から今は本当に毎日ダンクとの一喜一憂に癒されるまでに・・・

     『あなたの犬は幸せですか。』の著書に
       1、運動
       2、規律
       3、愛情 とあります。

運動(散歩)は毎日、朝30分プラス庭での散水の追いかけっこ、夕方は1時間あまりのゆったりコース(土日は、主人がゴミ拾いをしながら!!)散歩は急用、台風がない限りは欠かした事がありません。当り前のようで周りでは、ずっと繋がれたままの犬も多くいます。
愛情は言うまでもなくたっぷり!!規律は? 毅然とした態度で・・・・まだまだ難しい面が多々あります。
相性の悪い犬にはすぐ吠えまくります。猫に遭遇すると少し尻込みしながらも意識せずにはいられません。(急に飛びつかれて威嚇されてからは苦手です)
ドッグサークルで、まだまだ教えていただくことが沢山あります。
ダンクの散歩を通して地域の人との触れ合う機会が増え、友達の輪も広がりました。犬友達から犬好きな人、お年寄りから小さな子供まで声を掛けてくれます。夕方の散歩では、海岸沿いから海浜公園と歩く中で水平線に夕陽が沈む景色の美しさに感動することもしばしば。
ダンクとの出会いがなければ、近くにあるこの美しい景色に私は気づくこともなかったと思うと、感謝する日々です。
そして、子供が親離れしようとする中で、ダンクは、夫婦にとって共通な話題を与えてくれ心和ませてくれる存在となっています。(実際娘は、「ダンクがいるからさみしくないでしょ」と言ってちゃっかり出掛けていきます)
“犬などの飼育は母なる自然と繋がるとても重要な役割を果たしている。何もかも失う寸前の一部の人間にとって動物は命綱なのです。”と本の中に書かれていましたが本当にその通りだと思います。
これからもダンクを通して多くの人と出会うことでしょう。
そしていつまでも、この世の中が平和でこの環境が失われることがありませんようにと願うばかりです。
少し硬いエッセイとなりましたが、今、まさに私が日々感じている事なのです。
  

Posted by cocoanimal at 00:00

大所帯になって

2008年06月13日/ リレーエッセイ


COCO動物病院さんにお世話になって2年程がたちますが始めに見ていただいたときは柴犬のてんてん(現在8歳)1匹でした。ところが、、、現在我が家にいる動物たちはというとてんてんを含め犬が4匹、猫が8匹という大所帯になってしまいました。

事の発端は、、、私たちが読谷村の家に越してきたときにこの敷地を昼寝場所にしていた先住のミーちゃんがきっかけでした。

お隣のおじさんにご飯をもらい当時空き家だった我が家の敷地で生活し出産子育てなどをしていたようです。ある日気がつくと子猫を1匹連れています。野良猫だからなつかないだろうし、隣のおじさんが面倒見ているのだからと思い気にせずにいたら、庭で洗濯物を干したり片付けをしているうち顔見知りになり子猫が足にすりすりと擦り寄ってくるようになったのです。気がつくと家の中にも出入りするほどなついてしまいました。

まあ1匹くらい猫がいてもいいかーと飼い始めたのです。

そんな子猫に気をとられているうちに母猫ミーちゃんが再び妊娠、出産。そしてまた1匹、、、と我が家に猫が増えていきます。
もちろんその後母猫ミーちゃんも捕まえて避妊手術を受けさせましたが、そんなこんなで猫が8匹になったのです。

もうこれ以上はペット飼えないよーと主人にはお願いしていたのですが、ある日大きな箱に入った子犬を3匹拾ってきます。
1匹と思ったら後ろから2匹出てきた、、、、と主人。返してきて、、、と私。でもかわいそうじゃん、、、主人。・・・・・・・。
もらい手を捜すからとりあえず1週間くらい、、、主人。

そんな押し問答もあり1匹はもらわれていきましたが結局2匹は我が家の家族に加わることとなりました。

そしてあと1匹は、推定8歳くらいのミニチュアダックス。この子は飼い主の身勝手で捨てられた子です。病気になり血尿が止まらなくなっているのを見て捨てたそうです。病院には1度も行ったことがないと言っていました。これは後日もとの飼い主が犬の様子を見にのこのこと我が家に顔を見せたときに詰め寄って聞いたことです。

ペットショップに行けばケースの中にかわいい子犬、子猫、小動物などたくさん売っています。でも捨て犬や捨て猫がとっても多いのも現実です。いらないからとか、面倒になったからと簡単に捨てる人が多いのは悲しいことです。でも周りにはたくさんそういった人がいます。

COCO動物病院さんにはこれからもお世話になることも多いかと思います。でも、我が家のペットたちの増員はそろそろ終わりにしたいなーと思っているんですけどねー。  

Posted by cocoanimal at 00:00

デブコ

2008年05月11日/ リレーエッセイ


こんにちは、やましたかおるです。COCO動物病院に来て9ヶ月が経ちました。近頃は日が昇る時間も日々早くなり、早起きすると気持ちがいい季節になって来ましたね。
朝といえば、私の朝は同居しているデブコ(猫、去勢♂)の「関心を求める行動(詳しくは後述)」で一日がはじまることもしばしば。近頃はデブコもずいぶん老齢になり、低血圧の私を悩ませることは少なくなりましたが、彼が若い頃は朝の5時頃から365日休まずおつとめしてくれてました。この「関心を求める行動」にはいくつかのバリエーションがあります。布団からはみだした私の手足をおもちゃがわりに使い、前足でつんつんつついてみたり、前足でしっかりとつかまえて後ろ足でキックしたり、肌に傷がつかないくらいの力でこっそりかんでみたりする。髪の毛を前足にひっかけて引っ張る。同じことを口でやってみる。眉間に猫パンチを一発おみまいする、ちょっと勢いをつけて胸の上に飛び乗る(5kg弱の重さです、トホホ)、等々。最近は掛け布団のカバーに爪をひっかけて、掛け布団とカバーがカサカサとこすれる音を出す、というのが流行です。私がなかなか起きないとその音の速さも「カサ、カサ、カサ、」から「カサカサカサ」と速くなり、猫の前足にこめられる力も強くなります。猫の前足に力がこめられていくのと同時に布団を体に巻き付ける私の腕にも力が入ります。実家にいるときは、ホラー映画さながら「がたん、がたん、」と、不気味な音をたてながらドアを開けようとしていました。このような朝のセレモニーは、目覚ましいらず、ネタになる、の2点をのぞけば不愉快きわまりないので、「爽やかな朝を手に入れよう計画」を練ってみました。といっても、やりかたは簡単。まず、目を覚まします。その時すでに「関心を求める行動」が始まっていればすぐに始められます。寝ている振りをしてデブコが近づくのを待ちます。その時、気づかれないように薄目をあけて、布団の下にこっそりと手を準備します。彼が射程(手が届く)距離まで近づいてくればそのときがチャンス。その瞬間に手でデブコを振り払います。実際この計画を実行に移してみました。結果は、効果あり。2?3回振り払うと1時間ほどおとなしくなります。これを数日続けると、ほぼ「関心を求める行動」がなくなりました。ただ、時間が経つとともに「関心を求める行動」はいつの間にか再開され、私が彼を振り払わない限りおさまることはありません。現在デブコは、激しくなくしつこすぎない「関心を求める行動」を楽しんで?いるようです。そういえば、私がまだ幼少の頃、いつまでも寝ている父を起こすため、似たようなことをやっていました。うちで流行っていたのが「髪の毛を鼻の穴に入れてくしゃみを誘発させ、起こす」ことです。髪の毛を鼻の穴に入れる時のスリルはいまでも鮮明に思い出すことができます。もしかして、デブコも「関心を求める行動」をひそかに楽しんでいたりするのでしょうか?
みなさんの家庭では動物、人間ともにどのような「関心を求める行動」が流行っていますか?何かの機会に教えていただけたら嬉しいです。

* 今回の試みは、たまたまデブコで効果があったものですが、動物種による違い、年齢、その個体の持つ性質等で、かなり反応が変わってくると思いますので、ご自宅で同じことを試されることはお勧めできません。

*「関心を求める行動」の行動診断のための必要条件と十分条件が、「動物行動医学」(チクサン出版社)に記載されているので抜粋しておきます。簡単に言葉の定義をみなさんに紹介できればと思って調べたのですが、この表現をかみくだいて説明するのも今の私には至難のわざです。もっと勉強してわかりやすく説明できるようになりたいなあ。
「関心を求める行動」は、日常のなかでは、「いやがらせ」と表現されることが多いとおもいます。


必要条件;飼い主が、直接動物に関係しない消極的または積極的活動に従事している際に、動物が飼い主の消極的または積極的関心を得ようとして、発声または身体行動を用いる

十分条件;飼い主が、積極的または消極的な動物との交流や活動に直接従事していない際にはいつでも、動物は、飼い主の関心を自分に向けようと積極的または消極的行動を用い、飼い主の上記活動を妨げようとする

問題点;本診断は望ましくない行動かもしれないが、一般的にみられ、正常の範囲内であるかもしれない。本診断は飼い主が意識しないうちに、強化している行動であることは確実である。極端な場合には、動物は、この行動をせがむようになる。もしそうすることを禁じると、動物は身体的および生理学的な不安の徴候を示す。この場合には関心を求める行動は異常であるだけでなく、おそらく、不安の関連行動や症候群の一種にもなるであろう。  

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愛犬ショコラ

2008年04月06日/ リレーエッセイ


我が家の愛犬はショコラです。
三歳の男の子です。性格はひょうきんで甘えん坊、体は大きいのにとっても臆病。チワワ君に吠えられてシッポを丸めてます。

 さてそんなショコラ君と車で娘を塾に送りに行く途中のことです。嘉手納の道の駅から沖縄市に向けて二キロくらいした道路の路肩に子犬らしき犬が二匹丸まっていました。一匹は横たわり、もう一匹は寄り添うように座り込んでいました。車にひかれたのかな?大丈夫かな?と思いつつも私にはどうすることも出来ませんでした。 その辺りはいつも野良犬が何匹か集団でいるところです。

私たち家族は千葉から一年半前に引越してきました。こちらに来てびっくりしたことは野良犬や放し飼いの犬が道路を歩いていることです。千葉に住んでいたころからは想像もつきませんでした。もし迷い犬がでたら、緊急の回覧板が回り飼い主探しになります。犬を飼っている家が多く、ペットも家族の一員と考える人たちばかりでした。もちろん沖縄の人たちの多くが同じようにペットを大切にしています。でもこうして野良犬や迷い犬が多いのも事実です。

娘を塾に送り買い物などして時間をつぶし、また娘を乗せ家路に向かいました。さきほどの場所を通ると横たわっていた犬は同じところにいました。おそらくひかれて死んだのでしょう。ピクリともしません。そしてもう一匹は路肩の近くの草むらに座りこんでずっとひかれた犬のほうを見ていました。大きさからして、おそらく兄弟だったのではないでしょうか。路肩に座り込んでいたときも死んだ犬に寄り添っていたのです。何時間もたっても死んだ犬を思い続けるその犬がなんとも切なくてしばらく胸が痛みました。
もしうちの甘えん坊のショコラ君がひとりぼっちになってしまったら。
今まで一緒だった仲間を失ってしまったら。考えただけで胸が締め付けられます。人間の世界と一緒で残されたほうがつらそうです。

野良犬になる原因は捨て犬や放し飼いのせいではないかと思います。捨てられた犬は第一の悲劇です。そしてこのように第二、第三と悲劇が続くのです。悲劇は悲劇を呼びます。犬やペット、生き物はすべて感情をもっています。同じ地球に住む住民たちのことをもう少し気にかけてあげてほしいです。自分たちの都合のよいときばかりのペットではなく、家族として最後まで責任をもって飼ってほしいです。

長くなりましたが地球に住むすべての生き物たちが幸福であってほしいと心から願います。もちろん人間も。

ドックサークルとっても楽しいのでみなさんもどんどん参加してくださいね。甘えん坊のショコラ君も待ってます  

Posted by cocoanimal at 00:00

クースちゃん

2008年02月24日/ リレーエッセイ


COCO動物病院さんとの出会いはクースが生後3ヶ月になる頃からです。クースは病院が大好きです。病院に行くとクースのテンションは最高潮。これを抑えるのが一苦労。というのもクースにとって病院は病院ではなく楽しい所として認識されているからです。それは、しつけトレーニングと関係があります。
クースは2歳半のM・ダックスの男の子です。
好奇心旺盛なやんちゃ坊主です。人が大好きでワンコ付き合いが少々下手といった面もあります。
クースが我が家の一員となったのは生後2ヶ月の頃。
偶然立ち寄ったPET SHOPで一目惚れ、犬を迎え入れる準備もなく、その場で必要な物全てを揃え、クースを我が家に連れて帰りました。
当時の家はペットを飼うことは禁止されていました。鳴き声などで、ご近所に見つからないようにするのが大変でした。
何事も始めが肝心という言葉がありますが、まさにその通りで、その後のクースの成長に影響がでたのか、要求を満たそうと大声で吠えたり、嫌な事だと本気で咬んだりと些か困った行動が目立ち始めました。特に咬まれると流血もしばしば。
これではいけないと、COCO動物病院さんでしつけトレーニングをお願いしました。
テレビや本では意図も簡単に見えるしつけも、想像以上に長い時間と根気が必要でした。
お座り・伏せの練習もこんなに時間がかかるのかと改めて実感しました。何度も何度も何日も何日も繰り返して少しずつ長い時間できるようになってきました。
現在は病院でのトレーニングではなく日常のなかで、しつけを心掛けています。
要求の為の吠えや本気で咬むという行動が、完全に無くなったという訳ではありませんが、
以前と比べるとクースもだいぶ善し悪しの判断が出来ていると感じています。
これが出来たらしつけは終わりということは無く、クースが元気に動ける間は続ける事が大切だと思っています。それは私たちがクースにとって頼れる存在でいなければいけないという事でもあります。クースよ、COCO動物病院さんと私達と一緒に成長していこうね。  

Posted by cocoanimal at 00:00